神経痛とは、末梢神経の経路にそって起きる激しい疼痛である。神経支配に関係なく出現するこの神経痛は、曖昧な意味で用いられることが多い。しかしこの神経痛は、医学的にはいくつかの特徴が見られる場合だけを神経痛と定義しているのである。
◇神経痛の特徴
・鋭く激しい痛みが突如、特定の末梢神経の支配領域に出現する。
神経痛発作は1回につき数秒から数分間が多く、無症状の時間をはさんで繰り返し出現する。
・痛みが起こる末梢神経の支配領域に刺激を加えると、痛みを誘発する圧痛点というポイントが認められる。また、咳やくしゃみをした際に痛みが引き起こされる場合がある。体を曲げるといった、ある決まった姿勢をとる際に痛みが起こる場合もある。
◇主な神経痛
三叉神経痛、舌咽神経痛、肋間神経痛、坐骨神経痛、後頭神経痛、上腕神経痛などがある。
◇神経痛の分類(症候性と特発性)
神経痛は、大きく特発性神経痛と症候性神経痛に分けることができる。
特発性神経痛は、原因の病名が不明で、神経痛が病名としてつけられる。
知覚や筋肉運動、反射といった末梢神経の機能を調べる神経学的検査を
実施しても、痛み以外の症状は認めることができない。
一方症候性神経痛は、診断や検査によって神経痛の背景にある病気が明らかで、
その一症状として痛みが現れる場合をいう。腫瘍、炎症、外傷、骨の変形など、
何らかの病気が末梢神経を刺激し、痛みを引き起こす。神経学的検査では、痛みの他、ふるえ、しびれ、筋萎縮といった神経症状がみられることもある。
三叉神経と舌咽神経痛には、それぞれ特発性と症候性の2タイプがみられ、
肋間神経痛と坐骨神経痛は症候性タイプがほとんどである。症候性の場合には、原因となる病気の根本的な治療が開始され、並行して痛みを抑える対症的な治療が一般的である。
神経痛が特発性であれば、最初から痛みを取り除くための治療が実施される。ただし、原因となる病気が治っても、神経痛が後遺症として残ってしまった場合には、特発性神経痛として扱われることになる。
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